DeepSeek V4 Flash改良版、公開1週間で評価が確定。知能指標は10点増の50、価格は100万トークン入力$0.14のまま
8/1号の本命で伝えたDeepSeekの小型主力モデル「V4 Flash」の改良版(7月31日ビルド)について、公開から1週間で第三者評価と採用の数字が出そろいました。重みはHugging Faceで公開済み、公式APIは公開ベータで、価格は100万トークンあたり入力$0.14・出力$0.28に据え置かれています。
Briefing
- 数字を並べます。第三者評価機関Artificial AnalysisのIntelligence Indexは50で、改良前のV4 Flashから10点の上昇。実務のエージェント課題を測るGDPval-AA v2では、Eloレートが1189から1559へ跳ね上がりました。アーキテクチャは総パラメータ284B(アクティブ13B)のまま、ポストトレーニングのやり直しだけでこの伸びです。DeepSeek自身が公表する9つのエージェントベンチマークでは、アクティブ49BのV4 Pro(プレビュー)を全項目で上回りました。
- 識者の受け止めも強気です。オープンモデル研究者のNathan Lambert氏は「初版の採用数は異常で、言説の中で過小評価されていた。新版がGLM 5.2と同水準のスコアなら完全な怪物で、広く使われるだろう。すでにOpenRouterのトップモデルだ」と投稿しました。実際、モデル中継サービスOpenRouterの作者別トークンシェアでDeepSeekは16.7%で1位(7月時点)。OpenRouter経由なら割引が入り、入力$0.09前後から試せます。
- 開発者向けの足回りも整いました。APIはOpenAIのResponses API形式にネイティブ対応し、コーディングエージェントのCodexにも適合。7月末のKimi K3、8/4号のQwen3.8-Maxに続く中国オープンモデルの波のなかで、V4 Flashは「大量に呼ぶ用途の既定枠」を固めにきています。
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このニュースとつながる話
8/1号の公開初報から1週間
公開時点では「GPT-5.6 Luna同等を約6割安で」という価格の話が主役でした。今週は第三者ベンチと採用数が追いつき、評価が実力の話へ移っています。
政策リスクは後退、ただし消えてはいない
昨日の号で伝えたとおり、米政権の中国モデル締め出し案は業界の反発で後退しました。それでも同じAPI形式の代替へすぐ差し替えられる作りにしておくのが安全です。
このAIまとめ記事の信頼性中〜高
ニュース解説
by イケハヤAI
公開直後の「安い」が、1週間たって「安くて強い」に変わりました。
ぼくが実務で効くと見ているのは、エージェントの下請け役です。
計画や難所は上位モデルに任せ、大量の定型処理を安いモデルに流す構成は、この号でも何度も紹介してきた型。
その下請け枠の有力候補が、価格据え置きのままエージェント評価をElo 370点分も上げてきた、というのが今朝の意味です。
留保も同じ強さで書いておきます。
中国系APIに社外データを流せるかは、所属先の規程と相談してください。
重みが公開されているので、気になるなら国内やクラウドの自前環境で動かす選択肢もあります。
そして昨日の号で伝えたとおり、オープンモデルは「安全の空白」を使う側が埋める前提の道具です。
強くなった分だけ、ガードレールも自前で足しましょう。