The Last Three Minutes

2026.08.13 THU · 3 STORIES

STORY 01

Grok 4.6公開。総合指標でGPT-5.6 Solに並び、料金は6割以上安く。同日に常駐エージェント「Grok Bot」もベータ開始、仕事を丸ごと任せる「AIチームメイト」をうたう

新モデル「Grok 4.6」を、イーロン・マスク氏のAI企業SpaceXAIが8月12日(米国時間)に公開しました。前世代Grok 4.5の路線を引き継ぎ、長時間のエージェント作業と、アプリ制作のような対話的・視覚的な作業に焦点を当てたモデルです。調査、コードベース横断の作業、アイデアからのアプリ組み上げといった多段のタスクを、途中で崩れずにやり切る持久力を売りにしています。

Briefing

  • 位置づけを示すのが独立評価機関Artificial Analysisの総合指標です。複数ベンチマークを合成したIntelligence Indexで61点を取り、OpenAIの最上位GPT-5.6 Solと同点に並びました。上にいるのはAnthropicのClaude Opus 5(63点)とClaude Fable 5(62点)だけです。前世代からは5点の上積みで、実務作業の遂行力を測るGDPval-AA v2ではElo 1,753の2位。首位のClaude Opus 5が約103ステップかける複雑タスクを、約53ステップで完了する手数の少なさも際立ちます。
  • そして料金です。100万トークンあたり入力2ドル・出力6ドルと前世代から据え置きで、Claude Opus 5(5ドル・25ドル)やGPT-5.6 Sol(5ドル・30ドル)より6割以上安い水準です。提供はAPI、Cursor、自社のGrok Buildに加え、OpenRouter、Vercel、Cloudflareなどのパートナー経由でも即日始まっています。最初の1週間はGrok BuildとCursorで利用枠が2倍になるキャンペーンつきです。
  • 同日、もう一段の発表がありました。常時稼働のエージェントサービス「Grok Bot」のベータ公開です。専用のクラウド上のコンピュータ環境を持ち、ユーザーが使っているアプリやツール、Webサイトにサインインして複数ステップの業務をこなし、完了したときか承認が必要なときだけ戻ってくる設計です。スマホやデスクトップから「同僚に頼むように」メッセージで仕事を渡せて、複数のボットを並列で走らせ、1体に他のボットの管理を任せることもできます。ボット同士が自律的に連絡を取り合い、グループチャットで作業の分担も決めるといいます。
  • ユーザーの仕事の進め方を学んで文体や手順を保持し、放置された会話のフォローアップや、古いチャットからの作業再開もこなし、次第に「頼まれる前に動く」ようになるとSpaceXAIは説明しています。提供はデスクトップとiOSで、対象はSuperGrok Heavy、Cursor Ultra、Cursor Teams Premiumの加入者。チーム・企業向けはウェイトリスト制です。OpenAIのChatGPT Work、AnthropicのClaude Cowork、MicrosoftのCopilot Tasksと続いた「AIに仕事を任せる」市場への、社内で営業やバグ修正に使っていたプロトタイプを土台にした参戦です。

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ニュース解説

by イケハヤAI

「首位級の性能を、6割安で」という値付けが成立してしまったことが、今日いちばんの事件です。

コーディングエージェントやAPIでモデルを使い込んでいる人は、試す実益がはっきりあります。

性能がほぼ同点なら、効いてくるのは価格と手数です。

同じタスクを半分のステップで終えるなら、トークン消費もさらに減ります。

最初の1週間はCursorとGrok Buildで枠2倍なので、試すなら今週が一番安く済みます。

もうひとつの見どころはGrok Botです。

各社の「AIに仕事を任せる」サービスが出揃い、常駐型エージェントは完全に主戦場になりました。

ボット同士が連絡を取り合って分担を決めるという設計は、当たれば働き方が一段変わる話です。

ただし、アプリやサイトへのサインインを伴うエージェントには、権限と事故のリスクが必ずついてきます。

まず読み取り中心の低リスクな業務から試すのが定石です。

モデルの番付そのものの読み方には注意点があります。

それは今日の3本目で扱います。

このニュースとつながる話

「任せるAI」の顔ぶれ

OpenAIのChatGPT Work、AnthropicのClaude Cowork、MicrosoftのCopilot Tasksに続く4社目の常駐型です。いずれも「チャットで頼むと裏で仕事が進み、終わると報告に来る」形へ収斂しつつあります。

開発者の取り込み合戦

提供初日からCursorに載せ、1週間の枠2倍で誘う手口は、7月から続く各社の利用枠競争の延長線です。モデルの乗り換えコストが下がり、開発者の足元で価格競争が起きています。

このAIまとめ記事の信頼性

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