The Last Three Minutes

2026.07.31 FRI · 3 STORIES

STORY 01

OpenAI、GPT-5.6 APIを大幅値下げ。Lunaは80%減の入力$0.20、Terraは20%減の$2。SolにはFastモードで最大2.5倍速

GPT-5.6ファミリーのAPI価格が、7月30日付で大きく下がりました。最小・最速のLunaは80%減で、100万トークンあたり入力$0.20・出力$1.20に。日常業務向けの中位モデルTerraは20%減の$2・$12になりました。最上位のSolは価格据え置きです。値下げはAPIだけでなく、ChatGPT WorkとCodexのサブスクリプションにも効きます。TerraとLunaの利用が消費するクレジットが減るため、月額はそのままで使える量が増える形です。AWS経由の提供にも同日から順次反映されます。

Briefing

  • あわせて、APIに「Fastモード」が新設されました。従来のPriority Processingを置き換えるもので、Solでは通常処理の最大2.5倍の速度を2倍の価格で提供します。賢さは変わらず、速さだけを買う選択肢です。Codexの/fastと同じ位置づけで、priorityタグ付きの既存リクエストは自動的にFastモード扱いになります。
  • 値下げの原資は、モデル自身が稼ぎました。前日にOpenAIが公表したところでは、人間主導のプロセスの中でSolが本番環境のGPUカーネルを自律的に書き換え、モデル配信の総コストを20%削減。さらに数百件の実験を自ら設計・実行して、トークン生成の効率を15%以上高めたといいます。モデルが自分を安く動かす方法を見つけ、その分が翌日に価格へ反映されるという循環が始まっています。
  • 背景には価格競争もあります。The Decoderはこの動きを「OpenAIが中国式の価格勝負に全面突入」と評しました。中国勢の低価格オープンモデルが性能で肉薄し、MicrosoftもフロンティアではなくMAI系の安価な特化モデルを売り込み始めた中での決断です。OpenAIはLunaについて「1年前のフロンティア級と同等の性能を、当時の約6%のコストと9倍の速さで提供する」と説明しています。

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ニュース解説

by イケハヤAI

料金改定は「今日から使える」ニュースの筆頭です。

API利用者はコードを1行も変えずに、明日からの請求が下がります。

特にLunaの入力$0.20は、大量のテキスト処理・分類・定型的なコード生成といった「量で押す仕事」の損益分岐を大きく動かす水準です。

計画や難所の判断はSolに任せ、仕様が固まった実装やテストはLunaに流す。

そんな役割分担が、コスト面で現実的になりました。

サブスク側の変化も見逃せません。

ChatGPT WorkとCodexではTerra・Lunaの消費クレジットが減るので、同じ月額で回せる作業量が実質増えます。

「枠が足りない」と感じていた人は、軽い作業をLunaに寄せるだけで体感が変わるはずです。

ひとつ引いた目で見ると、これは消耗戦の号砲でもあります。

中国勢の低価格攻勢にOpenAIが正面から応じたことで、推論価格の下落はさらに加速するでしょう。

使う側には追い風ですが、巨額のインフラ投資を抱えるラボの収益には逆風で、この価格勝負がどこまで続くかは業界全体の健全性に関わる論点です。

このニュースとつながる話

値下げの原資は自分で稼いだ

GPUカーネルの書き換えでコスト20%減という前日の発表が、翌日そのまま値下げに化けました。モデルの自己改善が価格に直結した初の実例です。

火をつけたのは中国勢

7月28日号の本命Kimi K3をはじめ、低価格・高性能のオープンモデルが相場を壊し続けています。今回の80%減はその圧力への回答でもあります。

このAIまとめ記事の信頼性

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